新天地Edenへの脱出を賭けた家族の運命は?Humanoids発SFグラフィックノベル。
今回はChristopher Sebela/Marc Lamingの『Eden』。フランスの脚本家Alain Bismutと映画監督Abel FerryのシナリオをベースにしたストーリーのSF作品で、2024年にHumanoidsよりグラフィックノベルとして出版されました。仏版のタイトルは『Eden Corp』。
そもそもはBoom! ComicsのKindle Unlimited作品を色々見ていて、Boom!で結構多くの作品を出してるChristopher Sebelaを紹介してみようと色々調べ始めたというところから始まる。そこで出てきたのが、同じくKindle Unlimitedで出ているHumanoidsのこの『Eden』。オリジナルの脚本があるということで、Christopher Sebela作品ということではちょっとな、と一旦思ったのだけど、多くKindle Unlimitedで出ていてもっと読まれるべきだが、なかなか目に付きにくいHumanoidsの現在の戦略みたいなのを考える機会になるかも、という考えでちょっと読んでみることにした。
作品的にも面白かったので、Christopher Sebela作品という方向では少しずれてしまうんだが、現在のHumanoidsっていう方向でこの作品を紹介して行くことにしたという次第です。なんかChristopher Sebelaにはちょっと申し訳ない感じもあるんだが、ちゃんとしたオリジナル作品もいずれなんとかするので。
アメリカのコミック、そして日本のマンガと、バンドデシネの大きな違いはそのスタイルにある。バンドデシネは一般的にそれらに比べ、コマが小さく1ページ当たりの情報量が多い。これはそもそもがバンドデシネがマンガ新聞というような形態で発展してきたという事情によるものなんだろうと思う。近年ではそのスタイルも変わりつつあるようには思うんだが、バンドデシネではその辺の伝統から、そもそもシナリオ段階でそういう形になっている場合が多い。このスタイルは、市場を広げたいと考えるアメリカその他の国ではどうしても読みにくい印象を与えてしまい、不利に働く。そこで1998年よりアメリカに拠点を持ち、アメリカのコミック業界ともつながりが深いHumanoidsが、アメリカの作家を起用し、従来の50ページ単位のバンドデシネの形態ではなくアメリカのグラフィックノベル形式を採用した、新たなバンドデシネという試みのひとつがこれなんじゃないかと思う。
前述の通りオリジナルのストーリーは、フランスの脚本家Alain Bismutと映画監督Abel Ferryのシナリオということ。とりあえず現在のところ、この『Eden』は映画という形にはなっていない様子なんだが、とにかくフランス発のストーリーを、米国の作家がコミカライズしたバンドデシネ、ということになるんだろう。
この辺の動きはまだそれほどは見えてないんだけど、結構注目作品もあるんで、そちらについては後程。
Eden
しばらく先の未来、地球は人口過剰、環境悪化により人類にとって居住困難な惑星と化していた。そんな中、人類の希望として発見されたのが居住可能な惑星Eden。そこへ向けた移住も開始されるが、限られた席の宇宙船に乗れるのは、そこへの旅費を払える者たちのみ。だが、増大する貧困層にも一つ救いがある。新たな渡航の度に行われる抽選に当選した一組の家族に無償でその席が贈られる。
主人公となるのは未来のパリで底辺生活を送る夫婦と娘の三人家族。何とか抽選のこの席を手に入れ、Edenで新たな生活を始めたいと願うのだが…。
■キャラクター
-
Gabe:
パリでの底辺生活から新天地Edenを目指す、一家の父親。 -
Morgan:
Gabeの妻。ナイフや格闘術に長けている。 -
Kali:
GabeとMorganの娘。様々なテクノロジーに強い。 -
Bannister Huark:
Edencorpの担当者。
■Chapter 1
新世界。
そこはあらゆる可能性に満ちています。
Edenへの出発を目前に、そろいの登場用のスーツを着た夫妻と娘の三人家族が、広報用の部屋でインタビューを受けている。
「誰もが聞きたいと思っているところで、あなたたちはこれから何を望みますか?」
インタビュアーの問いに答える父親。「私と家族が安全で幸福に暮らせる場所です。何かしらの良好で平凡で暮らせる機会を」
「私たちの多くが望んでいることです」
母親は言う。「そこは過去が無いと考えられる場所だと思います。そこは私たちがどうであったかから遠く離れたところ。新出発の場所です」
娘は旅立ちへの期待と興奮に満ちている。「スペースエレベーターを近くで見るのが待ちきれません!ああ、それに船も!そしてクライオチューブだっけ?待ちきれないわ!」
「Edenでは何もかも最先端なんでしょう。ビデオでたくさん見ました。何の質問なんですか?」
「外の人々は当選者について知りたがっています。そこでお話しください」インタビュアーは言う。
「Tremaine一家の日常とはどんなものでしたか?」
そしてここから囲みのナレーションで曖昧に彼らの「平凡な日常」が語られて行くのと同時進行で、実際の彼らの生活が描かれて行く。
フランス パリ 2日前
夜。一家は壁に大きく落書きが描かれ、ホームレスが横たわる不穏な地域を周囲を警戒しながら歩く。
頭を低くし、見つからないよう物陰に隠れ、警察車両の横を抜ける三人。
そして灯りがすべて消えた建物の前に到着し、周囲を慎重に窺う。
母親が大型のナイフで入り口の封鎖に裂け目を作った後、父親が体当たりでそこを破る。
建物の中に入り込んだ三人は、階段を上り目的の部屋へとたどり着く。
持参した工具を使い、母親が錠を破壊する。
そして一家はそのアパートへと進入する。
「建物は空よ、Gabe。供給銀行暴動でここがほぼ焼け落ちかけた後に、全員が避難させられたわ」「まだタイムテーブルに従って動かなきゃならんからな、Morgan」「了解よ。あたしは雑貨と電気製品を見る。あなたたちは食料の方をお願い。わかった、Kali?」
ここで家族三人の名前が判明。父親がGabe、母親がMorgan、そして娘がKali。
彼らは侵入した住人が不在のアパートから使えそうなものを物色する。
荷物をまとめ、アパートを出ようとしたとき、外の街路にいた一団が銃を手に押し入って来る。
「やあ、素敵なファミリー諸君。お前らはLe Mammothのナワバリにいる。お前らにとっちゃ不幸なことに」
「よし、散らばれ」小声で家族に指示を出すGabe。
集団の一人の女の肩にナイフが突き刺さる。
一団が驚いている間に姿を隠す家族。
続いて投げられた包丁が一人の腹に突き刺さる。
パニックになり周囲を探す一団。
その時天井近くの構造物に掴まっていたKaliが中の一人の上に飛び降りる。
すぐに隠れたKaliの方向へ向かって銃火を集中させる一団。
そこに後ろから忍び寄ったGabeが工具で殴りつけ、残りの者たちを昏倒させる。
慣れた連携により、全員を瞬く間に制圧した一家。
彼らの銃を持って行こうと言うKaliだったが、Gabeは時間がないと急かし、建物を出る。
帰路につく三人。その街角のあちこちにEdenの広告パネルが設置され、Edenの希望を語る音声放送が流れる。
[あなたにもし夢の世界で暮らすチャンスがあったなら?澄んだ空の下の新世界で?]
[考えるまでもないでしょう。]
[Edenは新世界です。そして私たちの星間宇宙船が、数万のあなたとあなたの愛する人々を新たな人生へと運びます。]
[そして今夜、数万の応募の中から一組の幸運な家族が選ばれ、今週のEdenへの渡航に席を得ることができます。それは貴方でしょうか?]
[地球の未来は以前にもまして不確かなものになっています。貴方が本当に頼りにできる唯一の安全はEdenです。]
[手つかずの土地、最新のテクノロジーの統合により建設された都市、住居には全ての人が暮らせる十分なスペース。]
[しかしながら今行動されても、待機リストは既に翌年のものまで埋まっております。]
[Eden:貴方の最良の人生は、銀河の彼方に。]
[Edencorpが貴方にお届けします。]

『Eden』より 画:Marc Laming
帰宅後、父Gabeはコートの中に隠し持っていたものをKaliに渡す。
それは空き巣の現場で彼女が欲しがったが、余計な荷物は持っていけないと一旦は残されたタブレットだった。
喜んでそれを抱きしめ、自室に戻るKali。
しばらく盗んできたものを整理した後、GabeはKaliに声を掛ける。
すまないが、それでちょっと見たいものがあるんだがな。抽選だ。また応募したんだ。
放送が始まる。
[今晩の、Edenで新生活を始めるためにThe Constellationに乗る人生一度のチャンス、始まります。]
[フランス、パリの第6自治区、サン・シュルピス通りの三人家族。]
「俺たちだ。今度こそ俺たちだ」Gabeは呟く。
[新たなEdenの住人です。おめでとう…]
[Tremaine一家!Robert、Sara、そしてTheresa!]
放送で告げられたのは、別の家族の名前だった。
[The Constellationにて15か月の旅に出る直前の、三人への取材とインタビューは、明日の放送にてご覧ください。]
「もう寝なさい、kali」そう告げてGabeは部屋を出て行く。
梯子を上り、屋上に出るGabe。街路を見下ろす。
「俺はここで頑張った。真剣に挑んで、それであんたは何をしてくれた?」
「俺を笑えよ。手が届くところまで近寄り、それであっという間に逃げる」
「俺たちは捕らえられてるんだ。すべてが悪化して行くのを見守り、そして待ち続け、待ち続け、待ち続けるんだ」
「狼たちが迫って来る間に。そして最後には、俺には…、何もできない」
妻Morganも梯子を上って屋上に上がって来る。椅子を出してGabeの横に座る。
「Tremaineが当選するなんて、信じられない。大丈夫?」Morganは言う。
「いや。俺は望んだ…。多くのことを望んだ」Gabeは言う。
「それが問題なんだ。抽選に当たるようにと願った。ここでチケットを買えるほどの金を手に入れらるようにと祈った」
「恐らく、更なる行動をとる時なんだ。向かって行って手に入れる」
「何か考えがあるのね」
「始めるぞ。俺はいつも君たちを安全なところに連れて行くと言ってきた。俺が何をやらなければならないことになっても。俺は俺たち家族を次のフライトでEdenに連れて行く」
「綺麗ごとでは済まなそうね。貴方にはあたしの手伝いが必要になるわ」
手をつなぎ、街を見下ろす二人。
「いつもそうさ」Gabeは言う。
翌朝、Kaliが目を覚ますと両親は荷造りを始めていた。
GabeはKaliにも重要なものだけをまとめるように言う。
荷物を持って出かけた一家は、あるアパートの前に行く。
ドアをノック。出てきたのは抽選に当選したTremaineの父親だった。
ただちに襲い掛かるGabe。Morgan、Kaliが続く。
そして三人はTremaine一家と入れ替わる。
そしてEdencorpの担当者がやって来る。
「Edencoepの抽選部門のBannister Huarkです。出発の準備は完了していますか?」武装した警護と共にやって来たEdencorpの担当者Bannisterは言う。
「ああ、はい。出発が待ちきれません。行きましょう」少しおずおずと答えるGabe。
「いいですね。サインをこちらに」Bannisterは言う。
「残されたものはすべてEdencorpの所有となります。通常の収入、下の階の車も」

『Eden』より 画:Marc Laming
「後の移動は大陸間シャトルになり、その間の時間でインタビューを収録します」Bannisterは言う。
家族の荷物は、同行したEdencorpの護衛により車に積み込まれて行く。
「我々はそれらを一つの番組としてまとめます。それらは大衆に人気があります。応援すべき誰かを求めているのです」
家族は空港へ到着し、シャトルへと乗り込む。
機内で揃いの搭乗用のスーツに着替え、案内された部屋でBannisterによるインタビューが始まる。
そして冒頭のインタビューシーンへと繋がって行く。
インタビューが終わったところで、シャトルはEdencorpのスペースエレベーター基地へと到着する。窓からの壮麗な眺めに感嘆する家族たち。
エレベーター内でも追加の撮影が行われ、軌道上の発射基地へと到着。そして家族はそのまま星間宇宙船へと乗り込んで行く。

『Eden』より 画:Marc Laming
そして家族は渡航中そこに入り冷凍冬眠で過ごすクライオチューブに案内されてくる。
「貴方方のクライオチューブはチケットと共に提出されたバイオスキャンのデータにより登録されています」Bannisterは説明する。
「貴方たちは100万の隣人たちと共に第5タワーへと収められ、そして出発となります」
三人はそれぞれのクライオチューブに入る。
「横になり息を深く吸って前方向を見て下さい。目覚めた時にはEdenですよ」
そしてチューブが閉じられ、バイオスキャンが始まる。
エラー表示が出て、警告音が鳴る。
「ああ、まったく、このチューブまたエラーを起こしてます。彼らは登録されたデータと一致しないと」技師が苛立たしげに言う。
「馬鹿め、そんなことに構ってる時間はないんだ。私自ら彼らを連れて来たんだぞ。上も承認するさ」Bannisterは言う。
「無視して進め、私を本当に重要な仕事に戻らせてくれ」
「仰せの通りに。密封は完了、クライオを移動。彼らを積み込め」技師は作業を終える。
「出港時には連絡しますか?」
「なんで私がそれに構わなきゃならんのだ?私の仕事は慈悲深く完了したんだ」
Bannisterは運搬が始まったクライオチューブに背を向け、去って行く。
そして星間宇宙船は地球を離れて行く。
残された地球で希望のない暮らしを続けながら、流されてくるその映像を眺める多くの人々。

『Eden』より 画:Marc Laming
宇宙船内。
三人の入れられたクライオチューブが再びエラーを告げ、警告音が響く。
彼らのクライオチューブは収納場所から運び出され、作業用スペースへ置かれ、三人はチューブから排出される。
意識を取り戻し、嘔吐するMorganを介抱するGabeと娘Kali。
「心配するな、ただの懸濁液だ。大丈夫か?必要なものはあるか?話してくれ」
「大丈夫よ。あたしたちだけが目覚めたこと以外は」Morganは言う。
「バイオスキャンが一致しなかったせいで、俺たちのチューブがシャットダウンして起こされたんだろうな」
「だが俺たちは星間宇宙船に乗ってる。まだ問題ない」
そこで船室内にさらに大きな警告音が鳴り響く。

『Eden』より 画:Marc Laming
[第5タワーから退去してください。]
艦内通信が流れ、周囲のクライオチューブが安定状態の白い光から、急激な温度上昇を示すオレンジに変わる。
そして通信は続けられる。
[大規模終結工程が開始されます。]
■Chapter 2
[ステージ1開始。]
三人のいるエリア全体がオレンジの光に包まれ、警告音が響き続ける。
ドアへ向かい、力づくでこじ開け、何とか隣のエリアに脱出する家族。
ドアの窓から中を見ると、全てのクライオチューブがオレンジに発光し、破裂・崩壊するものも現れる。中の人間は無事では済まないだろう。
[ステージ1:クライオチューブ減圧、進行中。]
中の人たちを助けなくては、と言うKali。Gabeはドアをこじ開ける方法を探す。
だが、Morganはすでに手遅れよ、と二人を止める。そして艦内放送が続く。
[ステージ1、完了。ご協力ありがとうございました。]
これは何らかのエラーに違いないと言うGabe。
だがMorganは、これが事故なら対処すべき人員が全く現れないのはおかしい。艦内放送などの様子からこれは明らかに決められた手順で行われているものだと言う。
第5タワーの100万人は計画的に殺害されたのか?
宇宙船が大きく動く音に窓から外を見ると、第5タワー全体が開かれ、中にあったクライオチューブと人々が船外に排出される。
[ステージ2、排出工程進行中。]
そして無人の惑星の地表の上に、第5タワーの100万人の遺体の山が積み上がって行く…。

『Eden』より 画:Marc Laming
この星間宇宙船で何が起こっているのか?この船は本当にEdenへと向かっているのか?
そして家族三人の運命は?
ここから閉ざされた宇宙船内で家族三人の生き残りをかけた戦いが始まって行く。
敵は宇宙船の乗組員と、地球から指示を出すEdencorpの担当者Bannister Huark。
この辺から家族それぞれのキャラクターが見えてくるので、少し説明。
父Gabeは、どこか理想主義を残した人物で、何とか対話により解決が図れないかと試み続ける。
母Morganは力押しで戦うGabeに対し、ナイフ投げなどやや本格的な格闘術を身に付けている。冷徹な現実主義者で、その面でGabeと対立することも。
そして娘Kaliは、序盤でタブレットを欲しがった伏線もあるように、テクノロジーに強く、ここからの展開では一番活躍するのがKaliちゃんかも。
なんだか最初の第1章が少し分かりにくいような印象を持っていたんだが、こうやってやってみるとこの家族が星間宇宙船にインチキをして乗り込むまでって経緯がきちんとまとまって、別にそういうほどでもない。なんかここまでやって、この後の宇宙船内での展開で、かなりこの家族それぞれに感情移入度が高まるんだが、第1章ではそこまで行けなかったというだけのことだったと気付いた。ここからぐんとのめり込めるようになりますよ、ということ。
セリフ等テキスト量が過剰に多いわけでもないんだが、全体的に字がやや小さめな気がしたんだが、これはもしかするとバンドデシネ標準というようなところかもしれない。
約130ページ、一巻完結のグラフィックノベルとしては、話もまとまっていてなかなかに楽しめる良作でした。
■Humanoids新グラフィックノベル戦略、これが目玉!
というところで、冒頭に少し話したHumanoidsの新戦略的なところを少し。
あんまりバンドデシネに馴染みのない人のために簡単に説明すると、従来のバンドデシネは基本50ページ単位で、コマ=パネルが小さめで情報量が多いというものだったんだが、ここに来てHumanoidsではアメリカを中心とした世界市場を目指し、米国作家を起用などしたアメリカ風のグラフィックノベルの出版に乗り出してる、のだと思う。
今回の『Eden』や、Tim Seeleyの『Chronophage』など気になる作品も色々あるんだが、まあ何といっても目玉となるのはHumanoidsと言えば、ぐらいになるんだろうあの『The Incal』シリーズのスピンオフ。
ストーリーはアレハンドロ・ホドロフスキーではなく、それぞれ別の米国作家が担当し、『The Incal: Psychoverse』(2022)、『The Incal: Dying Star』(2023)、『The Incal: Kill Wolfhead』(2023)の3作が出版されている。なんかその後の進行については不明なんだが、とりあえず2021年に『The Incal』の映画化が発表されてるんで、こっちでも盛り上げて行こうという感じなんかな。
先に『The Incal』シリーズと書いたけど、全体ではJodoverseとか、Metabaronユニバースとか呼ばれていて、日本では結構翻訳出てるけどあんまり一般的ではないようなので、一覧を並べときます。
Jodoverse
- The Incal (1981–1988)
- Before the Incal (1988–1995)
- The Metabarons (1992–2003)
- The Technopriests (1998–2006)
- Megalex (1999–2008)
- After the Incal (2000) 未完
- Metabarons Genesis: Castaka (2007–2013)
- Weapons of the Metabaron (2008)
- Final Incal (2008–2014)
- The Metabaron (2015–2018)
あー、元々はフランス語なんだけど、英語版タイトルでごめん。最後の『The Metabaron』第2期以外は日本語でも翻訳が出てるはず。未完の『After the Incal』はなかったかな?現在日本語翻訳版の版権はHumanoidsが持ってるようで、電子書籍版はバンドデシネ形式の50ページ単位のやつでHumanoidsから出てる。こちらはKindle Unlimitedではないけど。フランス語/英語版に関しては、新しいスピンオフも含めてKindle Unlimitedで読めます。下のAmazonリンクの新スピンオフ、フランス語版と書いてあるのもあるけど英語版です。Humanoidsこの辺いい加減になってるの多い。説明文英語になってるやつは基本的には英語版だから。
ちょっとこちらはJodoverse全作制覇を目指してまだモタモタしてるところなんで、なかなかそっちに手が回らないんだが、新スピンオフの方は最初の『The Incal』だけ読んでればわかるのかな?まあそれはそれとして、Humanoidsのこの新しいグラフィックノベル戦略の方、今後も色々と探って行きたいと思っています。ああ、従来のバンドデシネ形式の方も。いや、Humanoids以外の英訳バンドデシネも紹介せねばならんの沢山あるし。なんか全然進まなくてごめん…。
作者について
まずオリジナルシナリオの方の映画サイドのチーム。脚本Alain Bismutの方は『Turk』という作品があるようだが、タイトルがわかるだけで作品内容等は不明。経歴についてはフランスの方のLes Humanoïdes Associésにパリで最優秀脚本賞グランプリを受賞したぐらいの経歴がみつかるだけで、あんまりわからなかった。この『Eden』に関しては、最初にAlain Bismutが単独で書いた後、Abel Ferryと共同で書き直し、現在の形になったということ。
監督Abel Ferryは1973年、フランス、アヌシー出身。代表作としては『Dead Cliff』(2009)、『Gibier』(2025)の他、TV関連多数。
この『Eden』については、多分これをプロモーションに使って金を集めて映画本編を作りたいというところなんだろうが、主に宇宙船内で主要人物も少なく、なんか巨額の制作費でなくてもCG方向にお金を回せる今風のSF映画としていい感じにまとまってるんじゃないでしょうか?
■Christopher Sebela
生年等の情報見つからず。オレゴン州ポートランドに住んでいるとのことで、そこの出身かも。詳細な経歴などちょっとわからなかったんだが、多分2014年の『Dead Letters』が一番古いところかと思う。それから昔デジタルコミック専門のパブリッシャーMonkeybrainから出て、現在はImage Comicsから出てる『High Crimes』(2015)などを経て、Boom! Studios (『Welcome Back』(2016))、Image Comics (『Demonic』(2016)、『Shanghai Red』(2018)、『Crowded』(2019))、Oni Press (『Heartthrob』(2016)、『Dead Dudes』(2020)、『Blink』(2022))などで主にオリジナル作品を発表してきている。Comixology Originalsでも2022年に『.Self』を出版。現在最新作はこの『Eden』かな?
最初にBoom! StudiosのKindle Unlimitedの話をしていたんだが、なんか今日見たらBoom!全体のKindle Unlimitedが無くなっていて、通常販売となっていた?当初は以前そうなっていた『Dead Letters』あたりをやろうと思っていたんだが。Boom! Studiosのこの方針転換については不明なんだが、なんかあったらそのうちまたお知らせします。Boom! Studiosも昨今色々苦しそうだけど、なんかそういう理由でないといいけど…。
ちょっと情報曖昧なうえに最後景気の悪い話でごめん。Christopher Sebelaについては、またなるべく早い段階で改めてちゃんとしたオリジナル作品をやれればと思っています。
■Marc Laming
イギリス出身のアーティスト。デビューは1990年あたりのようなので、結構なベテラン。現在は2000ADのRebellion Developmentsが過去作品の版権を所持し出版しているFleetway Publicationsでデビュー。2000年代ぐらいからはアメリカでマーベルDC作品などを多く手掛けて来た。
割と線が細目なんでヨーロッパ系のアーティストかと思ったんだが、結構長くマーベルDCをやってきた人。アメコミって一般的にやたら線が太いという印象があったんだが、あのペンシラー-インカー体制からデジタルへ移行した変化なのかもみたいなことも少し考え始めてて、その辺についてはまたいくらか考えがまとまってから書こうと思います。
■Neon Ichibanのことを少し
今回の作品とはあまり関係ないのだけど、Neon Ichibanについて少し説明しておかないと、後々面倒になりそうなんで、わかってること少しだけとりあえずで書いときます。
Neon Ichibanは今年春先ぐらいにできた新しいコミックのデジタルショップ。プラットフォームとか言った方が格好いいんかな?これは以前から時々話に出てるDistlryのDavid SteinbergerとChip Mosherにより立ち上げられた。元Comixologyの二人の目指すところは第2のComixologyという感じなんじゃないかなと思う。
元々Distlryでもダイレクトで販売は行われていて、そちらでやって来たユーザー間での中古デジタルコミックの転売というシステムも取り入れられている。
こちらに現時点で参入しているパブリッシャーは、並んでいる順ではMarvel comics、DC Comics、Oni Press、Vault、Dark Horse Comics、Distlry、IDW Publishing、Titan Comics、講談社、Dynamite Entertainmentの10社。講談社は結構力入れてて作品数もかなり多い。
これにより、大本のDistlryではAmazonでの電子書籍の販売も終了していて、なんか先に書いたBoom! StudiosのKindle Unlimited全面中止もこっち関連の影響かもと思ったんだが、今のところBoom! StudiosのNeon Ichibanへの参入はないので、別の事情か?とりあえず現時点ではBoom! StudiosとImage Comicsは参入しておらず、様子見か、色々苦しいせいか?
現時点では、サンプル的なフリーコミックは多数出されているが、サブスクリプション的なものはない。ただ、過去のComixologyでもその手のものは導入されていたので(現在米Amazonでややこしい感じになってるComixology Unlimitedはそこからの継続)、Neon Ichibanでも将来的には考えてるんじゃないかと思う。すべての作品がサブスクリプションで読めるとかじゃなく、Kindle Unlimited的なやつだろうけど。
春先からこっちというと、盲腸で入院したり、やっと回復してきたあたりで熱中症で倒れたりとバタバタしていて、何とかしなきゃなと横目で見つつ先延ばしにして来たんだが、やっぱDistlry周辺というのは現在のアメリカのコミックの中で重要な動きで、いつまでも放置しとくと色々こっちの動きの関連かもというようなことが起こった時に面倒になるかと思い、今回はとりあえずという感じで。どっかの時点でちゃんとアカウント作って、とりあえずフリーコミックあたりからでもなんかもっと詳しく書ければと思っています。
Eden / Christopher Sebela + Marc Laming
■Eden
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